少女王子さま 〜田舎娘に小鳥のワルツを〜


「……そんなわけ、」

「――あっ!こんな所にいらっしゃったんですね!殿下!」

がさごそと、草木をかき分けながらやって来たのは、またもや碧の騎士の服を着た青年だった。

さっきの人とは別の人みたいだ。
黒髪と同じく黒い瞳が、何故だかたよりなさそうに見える。

「……何でそんなとこから来るんだよ、エド。」

普通に道があっただろう、と少年は、明らかに自分より歳上だろう青年を、鬱陶しそうに振りかえった。

「いやあ〜、ちょっと迷ってました。じゃなくて、みんな探してましたよ!ルイス様が見つかったって。」

体についた葉っぱを取りながら、青年は少年ともう一人の存在に気づき、顔を上げた。

「あれ、こちらの方は……うわあっ」

驚いて飛び退いた青年に、ミミもびくっと肩をすぼめた。