少女王子さま 〜田舎娘に小鳥のワルツを〜


「緑の騎士団は碧の騎士団に対して、その数は半数にも満たしてません。それはルイス様が正妃のお子様ではないからなのですが…王子達の素質の差にもあります。」

「素質?そういえばコレットさんは、ルイス王子派ではないんですか?」

「私とエドゥアールは、そのどちらにも属さない中立派に属しております。実際王になる素質をお持ちなのはリュシリカ様です…でもだからといってルイス様を蹴落とす目的の碧派に入るわけにもいきませんわ。だからこの二つの間にたつ中立派が必要だったのです。立ち上げたのは昨日のトマ大臣。大臣はこの抗争を止めようといろいろ策を練ってきましたが、中立派の数は本当に一部で…」

「そんな…」

「碧派と緑派の亀裂がはいった11年前、王子二人は6歳と3歳とまだ幼かったので、抵抗する術も知らずにそのまま大人達のされるがままだったのです。」

「ちょ、ちょっと待ってコレットさん。リュカのお母さ…正妃様は?」

「マリア様は…今東の塔におられます。ソフィー側妃がいない今、それが誰に仕組まれた事かも分からないままなので、マリア様も動けないまま、安全面を見てと…表向きはそうなってますが。」

「表向き?」

「緑派がマリア様を公務に出させない為に仕組んだことだとも言われてます。実際この11年間マリア様は外に出られてないですわ。」

コレットの言葉にミミは目を向いた。
犯人扱いをされたうえに、閉じ込められている!?

「うわああもう意味分かんないい!」

「…もうこの王宮は訳が分からなくなってしまってるのです。国王陛下も捜索を続けていますし、リュシリカ様も大きくなられてからは、色々と動いていたのですが、ーー今回のルイス様の行方不明まで重なってしまって…」

「ーーコレット。」

突然聞こえた凛とした声に、コレットとミミは扉を向いた。
そこには腕を組んだリュカが、扉に寄りかかってこちらを睨んでいた。