女子DEATHヒーロー

「あれ?那奈ちゃん?」

 あはは、佐々木……余計なことを!あたしはいま女の人なんて見えてないのに。

 ……そう、葉月センパイの隣にいるのはあの可愛い可愛い那奈ちゃん。……あたしはあえて言わないから。予想はつくけどあえて、言わない。

「もしかして……合体」

「佐々木―!!!!」

 佐々木の頭をあたしの最大限の一歩手前な力で殴ると、その先の言葉を阻止した。希夜さん……あなたはエスパーですか?確実に葉月センパイと那奈は何かあったよ……。男と女の何かが。那奈ちゃんが顔を赤くしてるもんね。

「鈴木……絢灯」

 葉月センパイがそう言うと、那奈はもとから大きい目をさらに大きくしてあたしを見た。

 あ……あたし、変装してないじゃん。

「あや……ひちゃん?」

 信じられないという目であたしを見る。そして、あたしたちの周りをみると、小さく悲鳴を上げて葉月センパイの陰に隠れた。不良さんがたくさん倒れてるから。

 ……あたし、この学校での初めての友達なくしちゃったみたい。別に慣れてるからいいんだ。いっつもそうだもん。女のこと友達になっても、みんなあたしを恐れて前から消えていく。

 結局、あたしは央太とか、変わった女の子の友達しか周りには残らない。それでもいい気がしてきた。今は央太しかいないけど。友達とは違う学校だし……。佐々木もいるか。

「宵、寮まで送っていけ」

 いつの間にか壇上に現れた水色に葉月センパイが言うと、那奈を引き連れて体育館を出ていこうとする水色。

 別に中ボスなんていなくてもいいけど。いきなりザコからボスでも全然あたしはいいよ。