女子DEATHヒーロー

 数分後、あたしたちは生きていた。何十人の不良が倒れている中に立つ三人はヒーローに見えるかなぁとか考えてみたけど、別に正義とかなんちゃらで不良たちに喧嘩売ったわけじゃないからまあいっか。

 
 途中、水色の姿が消えたのに気付いたけど、追いかけられなかった。中ボスが逃げるってどういうことさ!

 本当にさ!

「央太、佐々木大丈夫?」

「ああ」

 央太は思いっきり暴れたせいか、息は上がっているけどかなりすっきりした表情をしている。確実に体力落ちてんじゃん。
 あたしも人のこと言えないけど。最近運動してなかったせいだ。運動しよ……。

「絢灯ちゃんは無事?」

 意外と佐々木が全然余裕な表情をしている。こいつはもしかしたらずっと現役なのかもしれない。動きもよかったし、三人の中で一番パワーがあった。謎だ、佐々木。

「水色どこ行ったの?」

 中ボス倒さないとボスは現れないのが相場なのに!

あたしがきょろきょろしていると、ステージ上に誰かが現れた。

 男と女の子が。葉月センパイと……可愛い女の子。あたしは目は悪くない。でも、今はなんでかかすんで見える。これは霞んでるんだ。
 別に現実から目をそむけてるんじゃなくて、霞んでるから誰かわからないんだ!

 現実から目をそらしたい。