視界にチラつくオレンジ。
杏南さんたちは目を点にしている。
ちなみに、あたしも目が点だ。葉月センパイってこんなキャラだっけ?
なんか、センパイってもっとクールな一匹狼なイメージなんだけど?
「葉月センパイ……」
何がしたいかわからない。それより、何でこんなに簡単に背後をとられたんだろ……!
ショックすぎる 。
「久しぶりだな、死神」
「ええ、お久しぶりです。離してください」
あたしが行動に移す前に葉月センパイはあたしから離れた。
チッ。やっぱり勘がいい。
「お前との手合わせを楽しみにしている」
……鬼ごっこなのに手合わせ?ケンカする気ですね。
「やっぱりセンパイ達も参加するんですか?」
「当たり前だろ?……お前を手に入れる為に」
わぁ。耳元で囁かれてしまいました、センセー!あ、拓兄呼んだ訳じゃないから。
さすが百戦錬磨の葉月センパイ。ただのヤンキーじゃない。
エロヤンキーだ。紫なヤンキーだ。もう、髪の色をオレンジじゃなくて紫にすればいいのに。
ああ、拓兄の方が紫がいいか。
「葉月さん、やっぱりお気に入りっすね」
あ、水色が現れた。
やっぱり水色は水色だなぁ。
「自分からモノにしたいって言うなんて」
おいおい、あたしは物じゃないんですけど?
「あたし、物じゃないんで無理っす」
あ、また水色の口調がうつった。
「やっぱり面白いっすね」
「どーもどーも」
なんかめんどくさくなってきた。央太押し付けて逃亡しようかな。
チラッと央太を見ると、嫌な予感がしたのか首を横に振った。
動物の勘ってやつね。
「まぁいい。宵、行くぞ。……手加減なしだからな」
ニヤリと笑って格好良く去っていくセンパイの後ろ姿に向かってあたしは思った。
受けて立とうじゃないですか!
……って気分じゃないや。
委員長が気になりすぎて。


