O.S.C

「ああ、すまない。これで互いにチャラだな」

「はい、でも…」

ふとナオは表情をくもらせた。

「戦いに、使うおつもりなんでしょう?」

「ん? …まあ、な」

相手が相手なだけに、用意はちゃんとしておきたかった。

だからリンやナオに頼んで、とある物を作ってもらった。

「私が口出すことではないとは分かっています。でも…あまりムリはしないでくださいね? もしお力が必要であれば、私も少なからずご助力いたしますから」

「…ありがとな」

私は苦笑を浮かべた。

ナオにまで心配かけるとはな。

でもそれも仕方無い、か。

何せ相手は…。