…どうも彼は、一般人ではないらしい。

しかし同属でもない。

なのに…自分と近い匂いがした。

「まっ、縁があれば、な」

縁があれば、また会えるだろう。

彼等、と―。

シートにゆっくり座りなおした。

まだ時間が早いせいか、人は少ない。

彼等が去ると、余計に静けさが感じられる。

だが懐に入れていたケータイが震えたことで、意識が現実に戻る。

開けて見ると、親友のミナからだった。

中学時代の2人の友達の墓参りを、友人達と行って来たという報告メールだった。

その墓参りで、フーカという同じ学校の女の子と知り合ったと、あったが…。