一階の最も広い広間でセシルは呟くと、袖をまくり出した。 今はまだ日が明けて間もない。 恐らくラルウィルも寝ているはず。 セシルはキッチンへと急いだ。 昨夜、二人は屋敷に戻るとラルウィルの薦めによりお風呂、食事を済ませた。 そして冷えていた体がすっかり温まった頃、書斎に入った。 セシルがこの屋敷に初めて来てから二度目の事だ。