看護婦は、泣きながら首を横に振った…



…あぁ…マズい…嘘でも良い…誰かに【冗談だ】と言って欲しい…【早く夢から覚めろ】と叩き起こしてくれ…


じゃないと…


俺の中の何かが壊れそうだ…



俺は、力無く自分の病室に戻り、ベッドに横たわった…

何も考える事が出来なかった…深く考えると涙しか出て来ない…

最期の稜子サンに会いに行こうかと思ったが、足が向かなかった…
会ってしまったら、本当に最期だと…認めなくてはいけない…そんな気がして…行けなかった…

その時、ポケットに突っ込んだ手紙を思い出した…