「…ってぇ」 頬を抑えながら"なんで俺が叩かれなきゃいけないんだ"というような目で恨めしそうに私を見た でも、謝らないから だって悪いのは貴方でしょう? 「馬鹿!!どれだけ心配したと思ってるのよ!!私…私…」 本当に、心配した 握った手は思いのほか冷たくて 私の言葉に返事もせず、ただ一方的に言葉を紡いでいく柳井 何を考えているのかさっぱり分からなくて、大きな不安が私の心を支配した 柳井の心がどっか遠くへ行っちゃったみたいで… すごく怖かった 「嘘つき」