想い出の中の虹

「美羽」


触れたままの唇で愛しい名前を呼ぶ。


暖かい吐息に酔いながら、伝えたい想いを吐息にのせた。











「大好きだよ。」










きっと、この世の全てが君の存在を否定しても、俺はずっと伝え続ける。


君自身が否定しても、俺は、君無しではいられないから。


大切な、たったひとつの言葉を。

想いを。


何度でも伝える。


君が君であるために。












「大好きだよ。美羽。」











―fin―