「彰人君と舞子って付き合ってるの……?」
「隠すつもりはなかったんだけど、言いそびれてて……。アユ、ごめんね?」
「ううん、いいのいいの」
舞子の彼氏が彰人君だと知り、あたしはホッと胸を撫で下ろした。
小野君と仲の良い彰人君が一緒なら小野君も誤解したりしないはずだ。
だからこそ舞子も「大丈夫」と言い張っていたんだろう。
「あ、おい!直人!そんなとこでボーっとしてないで入ってこいよ!」
「いや、なんとなく入りづらくてさ」
彰人君の大声に思わず扉の方に視線を移すと、そこにはスラッと背の高い男の子が立っていた。



