「ねぇ、舞子。ここって……」
舞子に連れてこられたのは、駅前のカラオケBOXの前。
あたしは昔から歌をうたうのが大の苦手で。
人前で歌うなんてもっての外。
なんせ、あたしは自分でも信じられないくらいの音痴だ。
「ごめん、アユ。彼氏と彼氏の友達も一緒みたいなんだけどいい?」
あたしが困惑していると、舞子が申し訳なさそうにパチンっと手を合わせた。
「えぇ?!4人ってこと?そんな話聞いてないよ……」
2人でカラオケに行くという約束だったのに、舞子の彼氏とその友達も合流するらしい。
人見知りのあたしが初対面の人の前で歌えるはずがない。
それに、あたしには小野君という彼氏もいる。



