『お前、俺と付き合え』 そんな一言から始まったあたしと小野君の関係。 付き合い始めは毎日のように売店にパンを買いに行かされていた。 あたしと小野君の間には王様と奴隷のような絶対的な主従関係が出来あがっていて。 それは永遠に続くものだと思っていた。 でも、今はもう小野君のパンを買いに売店に走る必要はない。 付き合いを重ねていくごとに、あたしは小野君の「彼女」だと胸を張れるようになった。 気を遣うことも、顔色をうかがうことも少なくなった。