「余計な詮索すんな。分かったか?」


「……はい。分かりました」


小野君に横目で睨まれると、蛇に睨まれた蛙のようになってしまう。



でも小野君が自分を見てくれたと思うと少しだけ嬉しい気持ちになる。


きっとそれは、あたしがどうしようもなく小野君を好きな証拠だ。


隣に座っているだけで、胸が高鳴って顔が緩む。


ねぇ、小野君。


あたしはね、こうやって小野君の隣にいられるだけで幸せなんだよ。