「……早く寝ろ」 強制的に部屋の電気を落とされて、体に回されていた腕が解かれる。 「まだ寝れないよぉ」 「俺は寝るからな」 再び背中を向けた小野君に腕を伸ばすと寸前のところで、 「寝ろって言ってんだろ。聞こえねぇのか」 小野君は語気を強めて盛大に舌打ちをした。 「分かったよぉ、ちゃんと寝ますぅ……」 あたしは渋々小野君から離れ、唇を尖らせたまま目を瞑った。