ケン兄なら母を丸めこむ話術を持っている。 任せておいて間違いないだろう。 「分かった。小野君には借りがあるし、俺がうまく言っておいてやるよ。ただ、ハーゲンダッツのことは絶対に忘れるなよ。バニラとストロベリーよろしく」 「小野君に借りがあるってどういう意味?」 「もう切る。じゃあ、楽しんで」 「ちょっと……――!!」 言い終わる前に、あたしの耳に虚しい機械音が響き渡った。 小野君とケン兄はやっぱり似てる 一方的に電話を切るあたりが。