「暇なんでしょ?一緒に遊ぼうよ?飯でもいかない?もちろんおごるし」
「……彼氏が来るからここで待ってます」
ご飯だけ食べて「はい、さよなら」という訳にはいかない。
そこを強調するあたりに男達のいやらしい欲望が見え隠れしていて、あたしは首を横に振った。
「つれないなぁ~。暇人同士仲良くしようよ?」
あたしは暇人じゃない。
小野君を待っているんだもん。
男達の失礼な言葉の数々に思わずムッとした表情を浮かべた瞬間、
「……――こいつに何か用か?」
その声と同時に男達を鬼のような形相で睨み付ける小野君が視界に飛び込んできた。



