「……え?」 小野君が女の人と……? 思わず言葉に詰まると直人君は続けた。 「年上の女だと思う。駅前のショッピングモールで腕組んで歩いてた」 「直人君の見間違いじゃない……?小野君が浮気なんて……」 「いや、間違いない。あれは小野だった」 すぐにバレる嘘を直人君が吐くはずがない。 体中が汗ばんでいるのはきっと暑さのせいじゃない。 あたしは手の平にかいた嫌な汗を拭う余裕すら失っていた。