「あ、そうだ……。昨日はありがとう!みんな喜んでた」 お弁当を渡すことばかりに気を取られて、お礼を言うのをすっかり忘れていた。 「別に。で、アイスの話はどっから出てきたんだ」 「あ……もしかして宅配に来てくれた男の子に聞いた?」 次はアイスを持ってきてなどというお願いを宅配の男の子に託したケン兄。 それは間違いなく小野君の耳に伝わっていたようだ。