「あのね、お弁当作ってきたんだけど……よかったら食べてもらえないかな?」 「……弁当?食えるもんなんだろうな」 「多分食べられる……はず」 普段料理なんてほとんどしたことのないあたしが作った初めてのお弁当。 味に自信はないけど、食べることはできるはずだ。 それに、小野君への愛情はギッシリと詰め込んでおいた。 「……屋上行くか」 小野君は大きく背伸びして首をポキポキと鳴らした後、ゆっくりと席を立った。