「小野君ってどんな男の子なの?」


「えっと……」


冷たくてぶっきら棒であたしのことをすぐにバカ扱いして、


いつも不機嫌そうで……


って、これは言えないか。



「表面的には優しくないけど、心は優しい人」


「何だかよく分からないわね」


「お母さんは分からなくていいのー」


だってあたしも小野君がよく分からないんだから。


よく分からないというか、あたしはきっと小野君のことを半分も理解していない。


だけど、これから知っていけばいいんだ。


一歩一歩、ゆっくりと小野君のことを知って。


同じように小野君にもあたしを知ってもらおう。