≪ピーンポーン♪≫ それからしばらくして玄関のチャイムが鳴った。 ついにこの時が来た。 あたしとケン兄は母から受け取ったお札を手に玄関に向かった。 「アユの彼氏に会えるのが楽しみだ」 クスッと笑うケン兄。 やっぱりケン兄はあたしの言うことを信じてなかったんだ。 「やっぱり許してあげない。アイスもあげないんだから」 少しの苛立ちを感じ、あたしは横にいるケン兄を睨みつけた後、玄関の扉を開けた。