「小野君、ちょっと待ってよ!!」 数メートル開いてしまった距離を埋めようと、小野君の大きな背中を追いかける。 そういえば担任は、朝のHRで何を話したんだろう。 ボーっとしていてほとんど何も聞いていなかった。 って、小野君……朝のHRの時、寝てなかったっけ? 小野君が真面目に担任の話を聞いていたなんて。 天変地異の前触れかも。 ううん、小野君は寝ていても人の話を聞けるんだ。 ってそんなはずないか。 とにかく、小野君は教えてくれそうにないし、明日誰かに聞いてみよう。