「俺がいつお前に興味がないって言った」 「彰人君に好きか嫌いか聞かれて……そういうんじゃないって答えてた。それが小野君の気持ちでしょ?!」 「嫌いな女と付き合う奴がこの世にいるか?」 涙で視界がぼやけ、小野君がどんな表情をしているのか分からない。 でも耳に届くその声は、妙に温かかくて優しかった。 「そんな遠回しの言い方じゃ分かんない。……全然わかんないよ」 小野君の顔がぼんやりとしか見えないからこそ口にできた言葉。 やっぱり、ズルイのは小野君じゃなくてあたしの方かもしれない。