「ずいぶん時間かかったな。暗くなってきたし早く帰れよ」 帰り支度を始めようとしていた担任に日誌を手渡して職員室を出ると、あたしは薄暗くなった廊下を歩き始めた。 いつもは生徒達の喧騒が途切れないこの場所も、今はあたしの上履きのパタパタという乾いた音しか聞こえない。 いつもは何にも感じない青白い蛍光灯の光に少しだけ恐怖を覚えて足を速める。 「……――のことどう思ってんの?」 すると、隣のクラスから微かな話し声が耳に届いた。