結局、あたしは一日中小野君とまともな会話が出来なかった。 小野君は学校にいる間、終始机に伏せて眠っていたから。 午後の体育の時間には姿を消し、帰りのHRではいつの間にか教室に戻っていた。 「姫川、日誌書いたら職員室に持ってきて?」 悪い事は重なるもので。 小野君と視線を合わせることも話すこともできないのに加えて、今日は日直だった。 男女一組で行うはずなのに、あいにく相手の男の子は風邪で欠席。 「……分かりました」 溜息交じりに渡された日誌を開き、真っ白い日誌を見て更に深い溜息をつく。