小野君には明日きちんと謝ろう。 そうすれば……許してもらえるはず。 メールや電話じゃなくて、直接会って謝りたい。 小野君は直人君とあたしの関係も誤解しているし、その誤解も解かなきゃ。 「よし、そろそろ帰るか。暗くなってきたし」 「そうしよ。ほら、アユ、行くよ」 「……うん!」 あたしは慌てて立ち上がって、机の横に掛けておいた鞄を手に取った。