「あたしもその本好きなんだ。前に読んで主人公に憧れたっけ」 斎藤君の胸に握られている本を指差すと、斎藤君はニコッと笑った。 「先輩もファンタジー小説好きなんですね?」 「うん。大好きだよ。斎藤君も?」 「はい!!僕も大好きです」 中学の時、友達に勧められるがままに読んだファンタジー小説。 何故か中学生の頃に戻ったような気がして、懐かしさが胸に込み上げてきた。