「やっぱりあの時の男の子だったんだね?」 「はい。あ、そうだ。これ……本当にありがとうございました」 男の子は制服のポケットに手を突っ込み、ピンク色のハンカチを取り出してあたしに手渡した。 「何か逆に気を遣わせちゃったね」 受け取ったハンカチには皺(しわ)一つなく、丁寧にアイロンがけされていた。