「本当に大丈夫?」 「大丈夫だよ。一人で行ける」 直人君はずっと反対していたけれど、あたしはそれを押し切って一人で行くことに決めた。 「……だけど、もし何かあったら……」 「大丈夫。学校内だもん。それに……これ以上、小野君を怒らせられないよ」 心配そうな表情の直人君に手紙を出していた人物の情報を聞くと、あたしはガヤガヤとうるさい廊下を歩きだした。