「何だよ」 3回肩を掴んで揺すると、ようやく小野君が目を開けた。 寝起きだからか、ご機嫌斜めみたい。 「直人君が呼んでるよ」 あたしの言葉に、小野君は廊下に視線を移す。 そして「めんどくせぇ」と不機嫌そうに呟きながらゆっくり立ち上がった。 「……何の用だよ」 安眠を妨害された小野君の苛立ちは相当なようだ。 って、起こしたのはあたしだからあたしに怒ってるんだよね。 小野君は、今にも直人君に飛びかかりそうなオーラを全身から放っている。