なんかさっきの舞子の台詞、前に小野君に言われた気がする。 「ほら、直人君待ってるよ?」 「あっ、うん。ちょっと行ってくるね」 教室の扉から顔を覗かせた直人君に気付いて立ち上がると、舞子がボソッと呟いた。 「さぁて、小野君はどんな反応するかなー」 「え……?何か言った?」 「ううん、何でもない」 何故か怪しい笑みを浮かべる舞子。 あたしは不思議に思いながらも廊下で待っている直人君の元へ向かった。