そして、何を思ったのか小野君はあたしにぶつかってきた男の子の頭に拳を落とした。
お、お、小野君!!なんてことを……!!
その瞬間、全身から血の気が引いて行くのを感じた。
また喧嘩になっちゃうよ!!
今度は小野君とあの茶髪パーマ男の喧嘩だ。
動悸が激しくなりめまいがしそうになる。
茶髪パーマ男は頭を押さえてパッと小野君に視線を向ける。
その顔は怒りに満ちていて。
突然、理由もなく殴られれば誰だって頭にくるだろう。
でも、あたしの心配をよそに茶髪パーマ男はペコペコと小野君に頭を下げ始めた。
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