王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~



「お前さ、どうして俺につっかかってくんの?こいつに気があるから?」


小野君の言葉に直人君はグッと唇を噛む。


「俺は俺なりのやり方でこいつと付き合ってんだよ。いちいち口出すんじゃねぇよ」


「別に口出しなんて……――」


「俺は便所に行ってたんだよ。お前は便所にも女連れていくのか?」


「小野には何を言っても無駄なんだな」


直人君はハァと深い溜息を吐くと、小野君をキッと横目で睨み付ける。


「俺は友達が待ってるから戻るよ。姫川さん、またね」


「……うん……ありがとう」


そして、直人君はあたしに優しく微笑むとヤジ馬達の中に消えて行った。