その背中を目で追うと、顔がだらしなく緩んでしまう。 小野君の後ろ姿を目で追うのがあたしは大好きだった。 Yシャツの襟元にかかる後ろ髪。 肩から腰にかけての細いしなやかな体のライン。 腰で履いた制服のズボンはだらしない印象など受けず、むしろカッコイイ。 悔しいけれど、小野君は何をやっても様になる。