「……腹減った。何か食いに行くぞ」 すると、小野君は急にあたしから距離をとってそう言った。 路上でファーストキスなんてちょっぴりロマンチックかも!! なんて思ってたのに、あたしの頑張りは空振りに終わってしまったみたい。 「え……小野君……ちょっと待って!」 小野君は何事もなかったようにスタスタと歩き出す。 表情を全く変えなかったところから見ると、小野君は本当に何も感じていないようだ。 「待ってよぉ……」 小野君のあまりの無関心さに、あたしは眉をハの字にして小野君の後についていった。