濃密な青い闇の中、何かが蠢いていた。


近付いて来るものを感じて、それは『ニタリ』と笑ったようだった。 



『早ク来イ。


我ハ、コノ時ヲ待ッテイタ……。 


早ク来イ。我ガ、愛シ子ヨ……』 


その笑いは、哄笑となって闇に吸い込まれて行った――。