大鬼の攻撃を、体の周りに張った障壁でかわしながら、敬悟は自分の体が人身に戻っていくのを感じていた。 敬悟の放った赤い光の玉は、確かに大鬼に対してダメージを与えることが出来た。 だが、同時に激しい体力の消耗を強いてもいたのだ。 精神能力の負荷に、肉体が付いていかない――。 「くっ……」 限界、なのか。 敬悟の鬼の変化が解けるのに合わせて、体を守っていた障壁が徐々に消えていく。 「茜……」 ――頼む、逃げてくれ。 敬悟は心の底からそう念じながら、襲い来る黒い刃を見据えた。