茜の必死の声に、微かに敬悟が反応をした。 堅く閉じていた瞼が、辛うじて開く。 「……」 だが、言葉すら発することも出来ずに、力尽きたようにまた目を閉じてしまった。 「何を、したの……?」 声が、震えた。 「敬にぃに、何をしたのっっ!?」 言い放ち、上総を見上げ睨み付ける。 それは、恐怖の為では無かった。敬悟を傷つけられた、そのことに対する純粋な怒り――。 その爆発しそうな激情に茜は、心の奥底に眠っていた膨大な精神エネルギーが渦を巻き、外に吹き出そうとしているのを感じていた。