この部屋で、何かが起こっている。 茜は、見るまいと思った。 『窓辺を見てはイケナイ』 そう本能が警鐘を鳴らしている。 なのに。 茜は、吸い寄せられるように敬悟が見詰めている窓の方に視線を向けた。 向けないでは居られなかった。 瞬間、息が止まる。 そこには、何かがいた。 窓は閉まっている。 なのにカーテンがゆらゆらと揺らめいている。 揺れたカーテンと窓の間にいるもの。 それは――。