ブライト・ストーン~青き守りの石~【カラー挿絵あり】


衛の足は、ほぼ元取りに治療出来たが、その分、白鬼の消耗は激しかった。


体が、泥のように重く、立ち上がるのがやっとだ。


たぶん、今までこんなに精神エネルギーを消耗したことはないのだろう。


白鬼の中の茜にも、それがはっきりと分かった。


「これで、足はもう大丈夫です。では、行きましょう」


「ありがとう。大分無理をさせてしまったようだ……大丈夫かい?」


明らかに具合の悪そうな白鬼の様子に、衛が心配気に顔を覗き込む。


「私は平気です。私のことよりも、ご自分のことを心配して下さい。これから、何をしようとしているのか分かっていますか? もしかしたら……」


そこに有るのは、死かもしれないのに。


「分かっている……つもりだけど。その、君の治療が無駄にならないように頑張るよ」


本気が冗談か分からない衛の言葉と表情に、白鬼は口の端を少しだけ上げた。


「なら、行きましょう」


二人は、明日香の張った結界を抜けて歩き出した。