もしかしたら……。
茜の脳裏に、麗香の言っていた『例の投書の事件』がよぎった。
『鬼の仕業』だと麗香の勤める雑誌社に投書のあった連続殺傷事件。
あの犯人は、こいつなんじゃないだろうか?
「そうそう、ビンゴ! その通り。あれは、僕がやったのさ」
だめだ。
考えている事がまるで筒抜けだ。
でも、だからといって、諦める訳にはいかない。
「何が、目的なの?」
茜は再度、同じ質問を繰り返した。
目的が分かれば、何か対処のしようがあるような気がしたのだ。
その考えさえも、読んで居るのだろう。
ユラリ――。
愉快そうに細められた鬼の目に、赤い炎が灯った。



