幼い兄妹の落とし物の『家の鍵探し』は、難航していた。
兄が、『ポケットに入れて置いた』という鍵を落とした可能性が一番高いのが、買い物をしたコンビニだった。
だが、店内には見あたらず、店員も心当たりが無いという。
子供達と手を繋いだ茜、その後を敬悟、その後を暑さでほうほうの体の玄鬼。
まるで、ハーメルンの笛吹き状態で炎天下の住宅街を歩くこと二十分。
子供達の通ってきた道を鍵を探しながら一緒に歩いてきたが、一向に見つからず、とうとう、子供達の住んでいると言うアパートの前まで来てしまった。
二階建てのシンプルな木造アパートの102号室。
それが子供達の住む部屋だ。
平日の昼間なこともあってか、人の気配は全くしない。
両隣の部屋のインターフォンを押してみたが、留守のようだ。
「困ったねぇ……。お家から、真っ直ぐお買い物に来たんだよね?」
茜の問いに、お兄ちゃんがコクンと頷く。



