「分からないものを考えていても、答えは出ないさ。出来ることをするしかないだろう?」
「そうだよね……」
諭すように言う敬悟に、茜は力の無い笑みを向けた。
早くも、慣れない車での長時間の移動に、疲れが溜まってきているのかもしれない。
でも、それなら玄鬼の言う通り、運転手の敬悟の方が余程疲れているはずだ。
情けないぞ、茜!
まだ家を出てから、二日しか経って無いじゃないか!
ファイトだ、ファイト!
茜が、百面相をしながら自分に渇を入れているその時だ。
『コンコン』
誰かが、茜が座っている助手席のドアをノックした。
見ると、ドアの前に、さっきコンビニで一緒になった幼い兄妹が立っていた。
10歳くらいのお兄ちゃんと、耳の後ろでツインテールにした、ふわふわマシュマロのような5歳くらいの妹。
利発そうな、くりくりっとした黒い瞳がよく似ている、可愛らしい兄妹だ。
お兄ちゃんは、小さい妹の小さな手を、しっかりと繋いでいる。
「どうしたの?」
茜は、窓を開けて声を掛けた。



