「…要、すごいアホづら」


「……うるさい…」

そういわれて、
痛いほど引っ張っていた頬を放す。


…沈黙。



そんな静寂をやぶったのは、

俺でも咲雪でもなかった。



「咲雪ー!?」



さっき俺が勘違いしたカップルだ。