俺は早く朝飯を食べてランドセルを持った。 「ごちそうさま、いってきます。」 「最近、早いわね。何かあるの?」 母親が不思議そうに聞く。 「学校で小テストがあるから早朝勉強してるんだって。」 姉ちゃんがフォローしてくれた。 「そう、大変ね。」 母親は疑いなく納得する。 俺は姉ちゃんに親指を突き出した。 姉ちゃんも真似て返す。 俺は家を出て駆け出した。