柚も起き上がって、
あたしをそっと
抱き寄せた。
「…あったけぇな。」
「えー、そうかな?」
「何かいい匂いするし。」
「紗彩ちゃんよりも?」
「まだ言ってるし。」
「だって…
あんなに近かったら
普通は気になるよ。」
「心配すんな。
俺は真桜の
匂いの方が好きだよ。」
「本当?」
「あぁ。」
「…良かった。」
「嫉妬する気持ちは良く解るし、
俺だってお前が
佳佑と一緒に居るだけで
嫌な気分になるさ。
だけど、俺の気持ちは
最初から全く
変わってないんだ。
それ信じて
もらえなかったら
落ち込むって。」
「ごめん…。」
「不安になるのは
誰だって同じ。
だけど、俺の事だけは
信じててほしい。」
「解った。」


こうして2人は仲直りをした。