夏が過ぎ、秋が来た。
柚の状態は一進一退を繰り返している。
夏休みはほとんど入院していた位。
あたしは毎日お見舞いに行ったりして、
夏休みをずっと柚と過ごしていた。


秋になって、
少し病状も落ち着いてきたので、
一時退院が出来る事になった。
だから今は、そのお手伝い中。
「柚、明日着るのこれでいいの?」
「おう、そこ置いといて。」
「はぁい。」
あたしは棚の中に柚の服を置いた。


荷物整理も粗方終わった頃、
病室のドアがノックされた。


入って来たのは…
知らない男の人だった。