「…なるほど。」
「もう、悲しくて悲しくて。
つい、飛び出して
着いたのがここだった。
…情けないよね。
ちゃんと向き合わなきゃ
いけない事なのに、
逃げて来ちゃった。」

すると、佳佑くんが言った。
「俺は、逃げてもいいと思う。
ただし、後できちんと
向き合うために戻ってくるなら。
逃げっぱなしはダメだって事さ。」
「佳佑くん…。」
「今は家に戻って、
ちゃんと向き合って来なきゃ。
柚だって心配してんぞ?
また悩んだら言って来いよ。
俺と薗田さんだけしか
柚の病気を
解ってやれる奴はいないしさ。」
「…そうだね。
ありがとう。
頑張ってくる。」
「おう。上手く行くと良いな。」
「うん。」
あたしは学校を出た。